7月になりました。まだ梅雨も明けていない6月から、早くも真夏日、猛暑日が続いています。毎年のことですが、暑い中での外出の際は、用もなくコンビニで涼んだり、時にはホテルのロビーで汗が落ち着くまでしばらく休ませてもらったりしています。今年もこの季節がやって来ました。温度湿度の変わり目は、体も慣れておらず、体調を崩しがちです。皆さまも体調管理には十分お気をつけください。
「涼風人を招く」という言葉があります。暑さ厳しい日には、風が抜ける涼しげな場所に人が集まって来ます。かつては冷房の効いたコンビニもホテルのロビーも無かったでしょうから、木々の間を抜けて来る涼しげな風が吹く場所が憩いの場だったのでしょう。また「涼風」は「心地良い場所」から転じて「一緒に居て心地よい人物」という意味も込められているとのこと。ビジネスでも、一緒に居て心地よい関係をどれだけ築けるかが、会社あるいはその人の財産なのだと思います。
当社は「金融FinTech」を掲げて開業しましたが、開業4年目の今は業種も企業規模も一切問わず、様々な会社、立場の方とオープンな交流を心掛けています。広くなった交遊関係のなかでも、不思議とお互いの波長が合い、利害関係なくお付き合いが続いている方がいるのは有難いことです。日常から、人と人との関係で大切なのは「距離感」だと思っています。打ち解けるのが難しい方もいれば、逆に親しくなると不躾にズカズカとこちらに入り込んでくる方も居ます。考え方が合う、経験が似ている、ということばかりではなく、お互いに親近感を抱きつつも、相手を尊重し、必要以上に入り込まない、といった健全な心配りが、心地よい距離感となります。「無風」でもなく、「熱風」でもない、「涼風」でいることが安心して長くお付き合いできる要諦なのだと思うのです。
広くご縁を頂いた方々のなかで、私自身は誰かの「涼風」になれているだろうか。当社は、お取引先や参画しているITプロジェクトにとって「涼風」と言えるだろうか。いつもただ涼ませてもらうだけのコンビニやホテルに感謝しつつ、誰かに少しでも心地よい涼風を届けられるようにと思いながら、盛夏の季節がやって来ました。
廣瀬