3月になりました。2月決算の当社は、2月末に無事2回目の決算を迎え、3月から3期目に入ります。2年前に私1人で立ち上げた当社も、多くの方のご支援を頂きながら、会社の基盤が徐々に出来つつあります。一方で、会社が大きくなると、新たな課題も生じてきます。そうした課題に日々取り組みながら、着実に成長し、当社を支えてくれる皆さんに恩返しをして行ければ、と思っています。
嬉しいことがもう一つ。3月から新たな仲間を迎えることとなりました。来月にも、もう一人新しい仲間が加わる予定です。お二人とも金融、ITの分野で長年経験を積んでこられたベテラン。不思議なご縁で出会い、当社の活動に共鳴して頂き、仲間に加わることになりました。「プロフェッショナル集団」を標榜する当社にとって、頼もしい仲間が加わり、より高品質なサービスをお客様に提供できるのは、何よりの喜びです。
「我逢人(がほうじん)」という言葉があります。そのまま読めば「私は人に会う」というごく普通の言葉ですが、込められている思いを表すと「やっと会えた!会いたかったのはこの人だ!」というニュアンスでしょうか。曹洞宗の開祖である道元禅師は、修行を重ねるなかで様々な疑問を持ち、そうした疑問を解決するために、各地を遍歴して多くの師に教えを仰ぎます。しかしながら、どれだけ多くの師に質問をしても、納得出来る答えは得られず、最後には中国に命がけで渡航し、中国各地の寺院を巡る旅を2年以上続けたと言います。諦めかけたある日、景徳寺という寺院で如浄禅師に出会い「やっと師と仰ぎ、教えを乞う人に出会えた」という瞬間を表した言葉と言われています。
人と人の出会いは、多くが偶然であり、たまたまその時間その場所で一緒になったから、というケースが殆どでしょう。ただ漠然と同じ時間を過ごしても、せっかくの出会いはその場限りで終わってしまいます。しかしながら、日常から確りとした価値観と深い課題認識を持っていれば、お互いにその出会いが持つ意味を瞬時に感じ取ることが出来るのではないかと思います。道元禅師が如浄禅師に出会えたように、当社自身が確りとした価値観を持ち、ITや金融に対する課題認識を真摯に磨き続けることで、新たな出会いが生まれるとともに、お客様にも「こういうサービスが欲しかった」と喜んで頂ける会社になっていけるのではないか、と思うのです。
廣瀬