4月になりました。3月は、雪が降ったと思えば翌週には25度を超える夏日になるなど、激しい寒暖差が続き、体調を崩した方も多いのではないでしょうか。ようやく春分の日を過ぎて春めいた陽気になり、世の中も桜の開花や花見の話題で盛り上がって来ました。
4月は多くの学校や会社で新しい年度を迎える、出会いと別れの季節でもあります。当社がお世話になっている方々の中でも何人かの方が、昇進昇格あるいは部署異動などで、新しい立場、環境に変られました。仕事での関係が薄くなってしまうと関係が途絶えてしまうことも少なくありませんが、当社は一度頂いたご縁はお互いの立場が変わっても大切にする風土、会社でありたいと思っています。そのためには会社としてはもちろんのこと、日頃から一個人としても信頼して頂ける関係が出来ていなければいけません。当社の役職員も、お客様やお取引先と得たご縁を大切にし、永く続く関係を築いていってもらいたい、と考えています。
「明日ありと思う心のあだ桜、夜半に嵐の 吹かぬものかは」(親鸞聖人)という言葉があります。「今は満開の桜も、夜中に嵐が吹いたら散ってしまい、明日は見ることも出来なくなってしまう」という思いを詠んだ歌ですが、「人の命も人の心も、雨や風で散ってしまう桜同様、無常で儚いものだ」と説くと同時に、「だからこそ、将来の予想外の出来事や突発的な変化は、(起きないことを期待するのではなく)起きることを想定して、今出来ることに向き合うことが大切」と教えています。
若いころは興味が湧かなかったり、意義を感じられなかったりして先送りしてしまった仕事もあります。最近は、歳とともにそうした自分の感情よりも体力や集中力が続かなくなり、思うようなペースで仕事が進まない、ということの方が多くなりました。体力や集中力には根拠も無く自信を持っていましたが、満開の桜と同様、「明日あり」と思っていてはいけなかったようです。
廣瀬