~桃李成蹊~ 還暦オヤジの独り言

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2025.11.04   ~桃李成蹊~ 還暦オヤジの独り言

11月を迎えて~「老馬の智(ろうばのち)」~経験は財産

11月になりました。ここ数年、春と秋の気候の良い時期に、オープンテラスの席でお酒を飲むことを楽しみにしていますが、残念ながら今年の秋はそうした時期を飛ばして、酷暑から一気に冬支度が始まってしまったようです。急激に寒くなりましたので、皆さまも体調を崩さないようご自愛ください。

先日、新入社員の時に社会人のいろはを教えて頂いた先輩と数十年ぶりに再会し、ゆっくりお話しする機会がありました。その方は、私が会社を離れた後も当時の仕事を定年まで一筋に担ってこられ、定年退職後もその知見で第二の職場を得、今は教員として後進の指導にあたっておられるとのこと。喜寿を過ぎても人の名前やさまざまな出来事を明朗快活に語られる姿には、ただただ敬服するばかりでした。20代と30代だった二人は、40年の時を経て60代と70代となりましたが、改めて最近言動が少々老化してきていた自分自身を反省するとともに、自分の人生のなかで、このような素敵な先輩と繋りを持てていることに深く感謝し、誇らしく思える機会となりました。

「老馬の智(ろうばのち)」という言葉(韓非子)があります。さまざまな道を走ってきた経験ある老馬についていけば、道を間違えずに目標に辿り着ける、ということから、多様な経験をしてきた人は判断を誤らない、成功には経験した人の知恵が必要なのだ、という意味で使われます。技術革新が目まぐるしい今日、年長者の経験談はややもすると説教じみてしまうこともありますが、多くの先輩たちの苦労と失敗のうえに今日があることは間違いありません。年長者の経験は、それ自体がかけがえのない「財産」なのだと、先輩のお話を聞いていて身に染みて感じました。

当社も経験豊富なシニア中心の会社、当社のメンバーも今まで様々な経験をしてきています。そうした経験は当社の貴重な財産ですが、それだけに留まらず、なお日々新しい経験と知識を積み重ねて行くことで、その財産は更に価値あるものになっていくと思います。そうした一人ひとりの地道な努力を通じて、ビジネスの最前線で戦っておられるお客様にとって当社が必要不可欠な存在になれれば、と思うのです。

廣瀬

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